『小川の辺(ほとり)』
ようやくみることができた。これ。東山紀之さんって棒読みだからあんまり好きじゃないんだけど、時代劇似合うし見目麗しいからけっきょく見ちゃう。山桜では寡黙な武士役だったが、あれも似合っていた。
妹役の菊地凛子さんは気が強い感じがもう眼力に出ていて、妹役がなあー…というレビューを見かけたが、でも別に悪くも無いと思った。気が強く芯のある女性役が似合う。兄に対して物怖じせず相対する強さ、目つき。裾をはだけて立ちまわる姿はとてもいい。
そんな強い女が、新蔵にだけは泣いて抱きついて…そのギャップに萌えるというか、いやまあ、たづと新蔵はそのまま江戸にいていいのかしら。新蔵的にはラッキーなんだろうが。
それと、時代劇の撮影に使われる撮影所って見てすぐわかるからなんだかくすぐったい。舞台が千葉だし、空は懐かしい感じがしてそして川はあれは小貝川か利根川か。藤沢周平さんの描く時代劇がどうとかそういうのはわからないけど、いつも下級武士が主役で運命に翻弄されてる。
すごく静かで淡々と進んでいて武士の悲しさなんかもあったりして…血なまぐさいシーンはそう無かったけど、時代劇だなあ。ほんと時代劇っていい。
ラストで、尾野真千子さん演じる奥方様が庭の木の開花を喜んでいたけど、あの花はなんだったの!なんで皆で待ちわびていたの!
だから、これもやっぱり原作を読まないとダメなんじゃないかって思う。