ハリウッド版Shall We Dance?のクライマックスで流れるバラード。
素敵でしょう、なんて素敵なんでしょう。
3分ころのシーンが一番顔がにやけます。リチャード・ギアが笑顔で、赤いバラを一本手にしエスカレーターで上がってくるのです。
持ってきた赤いバラを残業中の妻(ビバリー)に手渡しながら「俺と踊ってくれ」とささやくのだけど、ビバリーはステップを知らないわ…と返します。ビバリーはただのダンスの話だと思っていたけど、ギア(作中の役名を失念)は、そうじゃなくて、すこしギクシャクしてしまった夫婦関係をもう一度仕切り直したい、そんな思いの、「踊ってくれ」だと思うんですよ。
「だいじょうぶ、俺と16年も一緒にいたんだから」
このセリフで、「踊ってくれ」は二回目のプロポーズなんだと勝手に確定させてこのシーンを観ると、なんて素敵なんでしょう…!ビバリーが知らないと言ったダンスのステップは、ギアにとったら、知らないわけがないだって16年も一緒に夫婦で生きてきたのだから。これからもリードしていくよ一緒に隣で踊って(生きて)くれ…そんな意味なんだと思うんです。
ビバリーは夫の浮気を疑って一時期、探偵事務所に頼っていましたが、もうやめます、と告げるために探偵さんを呼び出した場で言う、夫婦の役割みたいな話があります。そのロマンチックさがとても好きで、時々思い出してしまいます。「夫婦はお互いが生きた証。辛い時も元気な時もすぐそばにいて相手を見て、相手が生きていたんだという証」
結婚する時、神父さんのお話にありました。病める時も健やかなる時も…というコレはまさしくビバリーの言ったことなんでしょう。
後輩たちが、二人が踊る後ろで涙ぐみながらうっとりしているのもわかります。わたしもうっとりするもの。
日本版のシャルウィーダンス?も好きだけれど、わたしはハリウッド版のこれが好き。